書泉と、10冊

信越本線1960年代〜80年代の記録

信越本線のネックは横川〜軽井沢間に横たわる国鉄最急勾配のアプト式運転による碓氷峠越えだ。本書はそこで活躍した機関車の記録。
昭和30年代後半、国鉄では電化、ディ−ゼル化など動力近代化が進んでおり、蒸気機関車は昭和50年までに消えゆく運命にあった。著者たちはパシフィックの名機C57、C54、C55、あるいはC59、C62などの大型蒸機など消えゆく蒸気の撮影の旅を行っていた。
信越本線は東京と信越・北陸地方を結ぶ重要な路線であるものの、ネックは横川〜軽井沢間に横たわる国鉄最急勾配66.7パーミルのアプト式運転による碓氷峠越えであった。昭和34(1959)年8月には輸送力の増強、保守に必要な多大な経費削減などによりアプト式を廃止、粘着運転の新線の敷設が決定、昭和36(1961)年4月より工事が開始された。ED42によるアプト式運転が見られなくなるのを惜しみ、蒸機撮影の傍ら峠の防人ED42の撮影のため横軽間に何度も足を運んだ。横川の「峠の釜めし」で腹ごしらえをして、丸山信号場、碓氷湖、めがね橋(第三碓氷橋)へ、熊ノ平では「峠の力餅」をほおばりながら撮影を楽しんだ日々であった。
ED42の撮影を終えた翌日は信濃追分付近で浅間山を背に走るD50、D51、の蒸機列車キハ57系「志賀」などの急行、キハ80系特急「白鳥」の撮影を行うのが常であった。特に夕闇迫まる頃にD51重連が浅間山を背に力行する様は今も著者の脳裏に強く残っている。
北陸新幹線開通で現在信越本線は3分割され、「本線」とは名ばかりの寂しい路線になったが後を引き継いだしなの鉄道、えちごトキめき鉄道が美しい信越の風景の中を走り続けている。
型番 9784802133043-011
販売価格 2,420円(税220円)
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